ネクタイを着用していて、無地のはどうしても表側なのであまり裏側を気にして注視する人は少ないです。
裏側の名称も、意外と知られていません。
表側と比べて、裏側の縫い目が粗かったりほつれた糸が飛び出していたりして、印象の違いにびっくりすることもあるでしょう。
そんな時は、そろそろ捨てる時なのかなとか、不良品だったのかなと不安に思う人は多いのではないでしょうか。
今回は、ネクタイの裏側の目粗いのはなぜな縫いのかや、裏側の名称とほつれ糸とたるみ糸の見分け方や役割などについて紹介していきます。
目次
ネクタイの裏側の縫い目が粗いのはなぜ?
洋服の裏側を気にしたり、良く観察する人は少ないのではないでしょうか。
ネクタイについても同様に、普段からあまり気にしていない人が多いでしょう。
他人から見られるのは、表側がほとんどですし裏側は隠れる部分が多いので自然と気にならなくなります。
ネクタイや衣類が、リバーシブルタイプですと表・裏の生地のデザインや柄が違うので使いわけをする時に裏表のどちらも見える場合もあります。
普通のネクタイには、裏側の目表側と比べて縫い目が粗くなっていたり、糸がほつれているような感じのものが多いでしょう。
裏側の縫い目が表側と違うのは、きちんとした役割や意味があるので、即時縫い目が粗いからと言って不良品とは断言しません。
縫い目を決めると、縫った箇所が硬くなって糸の融通が利かなくなります。
したがって、糸が動かなくなって結び目部分がほつれたりする恐れがあるので、ネクタイの裏側の縫い目は大雑把になっている感じになっているのです。
ネクタイの裏側の名称
確かに、ネクタイの裏側の縫い目が合いすぎで、ほつれていたりボロボロになっているから、かなり粗くなっている可能性もあります。
そうして、縫い目が粗いのは普通と断言します。
ネクタイを1本だけしか持っていないと、その1つを大切に扱いすぎてしまい、傷まないように気を遣い過ぎてとても精神的に疲れてしまいがちです。
ですので、複数本を買って自宅のクローゼットとかに保管していただければ、使い回せるようになるので、ネクタイの痛むスピードが遅くなります。
ある日、着用していた1本が傷んでしまったら、すぐに別のネクタイを締められるので代わりがあることで心に余裕も生まれるのではないのでしょうか。
そして、意外とネクタイの裏の名前は知られていません
かんぬき止め
ネクタイの裏側にある、ステッチを「かんぬき止め」と呼び、芯地を固定するために付けられています。
かんき止めは、バータックとも呼ばれていて、最近はデザインのアクセントに使われるようになりました。
ネーム
「ネーム」は、ブランド名が織り込まれたタグのことです。
付けられる位置は、それぞれブランドによって違いがあります。
小剣通し
「小剣通し」は、ネクタイを締めた時に小剣を通してネクタイの収まりを良くするものです。
ネクタイの表側の生地と、同じだった場合はネームが付けられますが、ネームが小剣通しの役割を持っている場合もあります。
裏地
ブランド名を織り込み、明るさがあるカラーを持ってきたりできるのが「裏地」です。
フェイシングとも呼ばれており、大剣と小剣の裏側の先っぽの部分に施されています。
ネクタイの裏側の糸がほつれていたり裏地が傷んでいたら捨てるべき?
ネクタイの裏側は、どうしても表側よりも目立ちませんから、着用する度にいちいち確認する人は少ないでしょう。
そのため、たまに裏地を見た時に、糸がほつれていたり縫い目の粗さに初めて気づいて、生じます。
素人目には、ネクタイの裏側を見て、これは傷んでいないのか判断が難しいです。
上記でお伝えしたポイントを参考にして、お使いのネクタイが傷んでいるのか普通なのかを判断してみてください。
その際、ネクタイの裏側の糸がほつれていたり裏地が傷んでいることがわかったら、廃棄するタイミングでもあります。
どんな高級なネクタイでも、型崩れをしていたり傷んで擦れたものは、着用するとだらしなく見えてしまうので注意が必要です。
例え、一方だけがボロボロに傷ついていて、普段は隠れてるから大丈夫と思って着続けているようなことはしない方が良いです。
そのまま普段使いをしていると、裏側がボロボロに傷んでいることを忘れてしまい、ビジネスでの大切な時に身に着けていたり、大切な記念日の際に着用してしまう恐れがあります。
ネクタイの裏側のほつれ糸とたるみ糸の見分け方!
ネクタイの裏側で、ほつれ糸とたるみ糸の違いがよくわからない人も居るのではないのでしょうか。
ほつれた糸は、ネクタイが傷んでいるから飛び出た糸のことです。
そして、たるみ糸はスリップステッチと言い、型崩れしたり縫い糸がヨレた際に、ゆっくり引っ張るとネクタイの伸縮を補助する働きがあります。
ですので、たるみ糸をほつれだと思い込んで切ったりはしないようにしましょう。
たるみ糸を切ってしまうと、一本の糸で縫われているのでバラけてしまうのです。
間違って、ブチブチ切れちゃった人もいて、すぐにネクタイがボロボロになってしまったというケースもあります。
また、無理に引っ張るのもダメです。
たるみ糸が気になる場合は、切ったり引っ張ったりするのではなく、見えないところに押し込むようにします。
ネクタイの裏側からピロ~ンと飛び出たたるみ糸の役割
ネクタイの裏側のたるみ糸は、ネクタイを縫い合わせる糸にわざと余裕を持たせて、ハンドメイドのもののみに施されています。
ネクタイを、締めたりしていたほどの時の拘束を補助する役割があります。
縫い糸の先に、余裕を持たせてあげれば、より自然な伸縮性を与えることが可能です。
そして、たるみ糸を引っ張って目の縫い緩みを調整したり、ネクタイの全体が型崩れを起こした時などに直す役割があります。
何も知らない人は、たるみ糸をほつれと推測して、切りたくなる衝動に駆られることが多いでしょう。
ネクタイの表側は、綺麗に整っているのを見て裏返したらピロ~ンと糸が飛び出しているのですが、急いでしまいますよね。
潔癖症の人や、几帳面な人はとても気になるはずです。
ネクタイの価格帯は、低額のものから高額なものまで堅実です。
安価なものを複数本購入していただくと、ローテーションで使い回すようにすると、1本だけをご利用し続けるより長持ちしやすくなります。
高級ネクタイを買っていても、いつか消費品だからはボロボロになります。
進んで、あまり予算的に高すぎるものを買って着ていても、汚したり痛めたりしたくないという気持ちが意外と出てきて、心配になってしまうかもしれません。
ですので、ネクタイは予算的に見合ったものを購入することをおすすめします。
ネクタイの裏側のまとめ
ネクタイの裏側の縫い目粗いのは、縫い目を合わせると縫ったところが硬化します。
そうなると、糸が動かなくなって結び目部分にほつれが出来る恐れがあるので、裏側の縫い目は粗くつくられているのです。
ハンドメイドのみのネクタイは、裏にたるみ糸が施されていて、この糸はほつれているわけではありません。
型崩れしたり縫い糸がヨレた時に、ネクタイの伸縮を助ける働きを持っています。
ブログ作成者
石澤大
「商品の本当の良さは作り手の熱い思いと考え方。
それを引き、伝えるだけ。」
- 略歴 -
1979年福島県生。
同志社大学心理学専攻卒。大阪デザイナー専門学校
プロダクトデザイン科卒。プロダクトデザイン事務所、
アパレルメーカーを経て「DESIGN=」設立。
人の心を何よりも大切にする
ブランド戦略のトータルプロデューサー。
楽天市場1位受賞商品30以上創出。